クラスなしのオブジェクト

• Emerald や簡単なクロージャベース言語のようなもっとも簡単な形で は、オブジェクトの概念と動的 dispach を提供するのみである。 型づけをする際には、オブジェクトタイプ、サブタイプ、subsumption を提供 する。

• オブジェクトベース言語の基本的な特徴は、クラスがなく、各オブジェクト を生成する construct が存在することである。

• 以下のように定義する。 ObjectType Cell is
    var contents: Integer;
    method get(): Integer;
    method set(n: Integer);
  end;
  object cell: Cell is
    var contents: Integer:=0;
    method get(): Integer is
      return self .contents end;
    method set(n:Integer) is
      self .contents:=n end;
  end;
  この object の定義により、タイプ $Cell$ と名前 $cell$ の単一オブジェクト が生成される。

• クラスがなくても「手続き」により、同じ形のオブジェクト集合を 生成することができる(呼び出された時はいつでも新しいオブジェクトを返す)。 そのような手続きは引数を持ち、フィールドを初期化する。 procedure newCell(m: Integer):Cell is
    object cell:Cell is
      var contents: Integer:=m;
      method get():Integer is
        return self .contents end;
      method set(n:Integer) is
        self .contents:=n end;
    return cell;
  end;
  var cellInstance: Cell:=newCell(0);
  そのような生成手続きは、不思議と Simula のクラスに似ている(パラメータと 実行本体を持つ)。 newの役割は手続き呼び出しで実行される。