実行時引数として型を受渡す

• 多相性を実現するもう一つのアプローチは，常に自然な表現としてデー タを保持することである．
• 多相仮パラメータを持つ関数 $f$ を，実パラメータの型に依存して $x$ の表現を異なった形に耐えるようにする．こうするため には，$f$ は，各インスタンスの実型を示さなければならない．
• 実パラメータの型の記述は，Poly-Tiger が型パラメータを受渡す (ちょうど，2 階のラムダ計算)ところでちょうど，受渡される．
• 例として randomzap 関数を考えよう．Poly-Tiger では，以下の ように表現される．

  
  function randomzap<a>(x:a):a=
    let function f(y:a):a = if random() then
      y else x
    in f
    end
  

  これを使うサンプルは，以下のようになる．

  
  let var i0 := randomzap<int>(0)
      var s0 := randomzap<string>("zero")
    in i0(3)+size(s0("three"))
  end
  

• パラメータ<a> を扱うためには，3 つの方法を考えることができ る:
  1. (多相関数の展開(expansion)), それを置換する．
  2. (fully boxed 変換)，それを無視する．
  3. (coercion ベース表現解析)，それをブラックボックスとして扱う．
• しかし，可能で最も明らかなものは，face でそれを扱うことである． その値は，型 a の記述を実行時に渡す．
• コンパイラは，型の実行時の記述を構築することができる．図 16.3b に示したデータ構造とそんなに違わないものである．
• primitive 型は，specific なラベルを静的に束縛することができる ( L_int_type のような)．
• 関数 randomzap<a>(x:a) は，実際には以下のように変換される ことができる．

  
  function randomzap(a:type,x:a):a=
    let function f(y:a):a =
      let var s = sizeof(a)
        in if random()
          then y を s バイト返答にコピーする
          else x を s バイト返答にコピーする
      end
    in f
    end
  

• 型ディスクリプション a は，内部関数 $f$ の自由変数で，節 15.2 で説明したクロージャを用いて処理しなければならない．
• ，内部関数 f の then 節では，型 a の値だけ，引数 y から返答レジスタへ移動する． then 節では，何ワード移動するか，どのようなレジスタから移動す るかのために， a をテストしなければならない．
• type passing の型ディスクリプションは，ガベージコレクタインター フェースにおいて使われることもできるという，興味深い見通しがある．
• 各関数は，その変数の型を知っているので，データは boxing を使っ てそれ自身を記述必要がない．
• 多相関数は，どの変数が，他の変数の型を記述するかを知っている．
• type passing は，typecase の機能を導入することができる(ページ 301 での 表14.6 を参照)．
• type passing には，いくつかの実現チャレンジがある．
• 型の記述は， append 関数(型ディスクリプション a を受 渡され， list<e> という記述を構成しなければならない)にあるように (347 ページ)，実行時に構成されるに違いない．
• これらのディスクリプションを構成することは，そんなに高価ではない ことに注意しなければならない．
• 多相関数は，その変数を，型パラメータがなにを述べているか，高価で あるか，に依存して，異なった変数を扱わなければならない．